2019年5月22日水曜日

世界を知ること

タレント事業では、世界で活躍する多くの修了生がいます。

「みなさん、『世界』ってどんなイメージですか?」

国内にいると、なかなか意識すること、知る機会は多くないかもしれません。
今回は、「世界」の一端に触れてみようということで、歴代オリンピック総メダル獲得数堂々の1位であるアメリカ合衆国のスポーツとの向き合い方をご紹介します!

○シーズン制
 アメリカの学校では、各スポーツを行う期間が数か月程度の期間で区切られ、1年間に様々なスポーツに親しむことができます。シーズン制の利点としては、様々な動きを経験することで運動スキルが磨かれ、感覚も刺激されるため、専門種目の能力向上が期待されます。また、同じ動きを繰り返すことで起きる慢性的なケガの予防にもなると言われていますし、何より多くのスポーツを行うことで自らの新たな可能性に気付くチャンスとも言えます。

ここまで読んでくださった皆さん、お気づきですよね?


これはタレント事業にも共通するところなのです!多種のプログラムを受講することで様々な運動センスが研ぎ澄まされ、可能性を大きく広げていくことは本プログラムの狙いの一つでもあるのです。

○練習時間などのルール・考え方
 アメリカの多くの大学はNCAA(全米大学体育協会)という組織に加盟しています。NCAAは所属する大学すべてに、ミーティングや全体練習に使える時間は週20時間までと規定しています。週末に行われる試合もそのルールに含まれることから、練習時間はさらに少なくなります。
  このルールは、「学生の本分は、勉強である。」という理念から来ています。学生も一定以上の学業成績を残さなければ、部活動に参加することさえ許されません。よって、指導するコーチ達はこうしたルールに則り、短時間で「質」を最大限まで高めた練習メニューを学生に提供していますし、学生も限られた時間の中で結果を出そうと本気で取り組んでいるのです。特に、試合時間が決まっている競技は、その限られた時間内で高いパフォーマンスが求められます。
 「練習量」が「質」を生むことも確かですが、「ただ長い時間取り組むこと」自体に満足していると、脳は無意識に体力をセーブし始めることも研究で明らかになっています。
 また、NCAAのこのルールは、競技人生やその後のキャリアのことも考えた、「勉学をおろそかにしてはならない。」というメッセージでもあります。それでもなお、卒業した選手たちは、世界で圧倒的な成績を残しているので、まさに「文武両道」を体現しているといえます。(アメリカのバスケットボールリーグNBAで2人目の日本人プレーヤーになった渡辺雄太選手は学生時代、チームのエースでありながら成績優秀者として学校に表彰されています。)

 「世界」を目指すためには、まず「世界を知る」ことが大切だと思います。いくら、技術を磨き能力的には世界レベルでも、その土地の価値観や歴史背景を知らないと適応することは難しいものになります。また、国によっての違いは「これは正しい、これは間違っている。」などで判断されるものでは本来なく、どちらにも長所・短所があります。だからこそ、「世界」を知り、日本と同じところ、違うところ、どちらも尊重し、認め合える人間性も、世界で戦うアスリートになるための要素の一つだと私は考えます。そんな人間性を日々のプログラムで、共に育んでいきましょう!

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事務局 村田