2022年2月23日水曜日

運動神経が伸びる「ゴールデンエイジ」

 ゴールデンエイジという言葉を知っていますか?

 子どもの成長を考えるとき、「ゴールデンエイジ」という年代はとても大切な時期と言えます。ゴールデンエイジとは、主に小学生にあたる年齢の子どもたちを指し、いわゆる運動神経が著しく成長する時期のことをいいます。運動神経という神経はありませんが、「すばしっこさ」や「動きがいい」といった能力を、俗に運動神経と表現します。

 ゴールデンエイジには、3歳から8歳頃までの「プレゴールデンエイジ」、9歳から12歳頃の「ゴールデンエイジ」、13歳から15歳頃までの「ポストゴールデンエイジ」と分類する考え方があります。


プレゴールデンエイジ」  …さまざまなことに興味を持つが持続しない

               のが特徴であり、遊びを通してさまざまな

               動きを経験させるのが有効。

ゴールデンエイジ」    …この時期には初めて行う動作でも、見本を

               見ただけでできてしまうようなことがあ

               り、それを「即座の習得」という。

               この時期は、特定の運動に取り組むことで

               スキルを高めることや、幅広くさまざまな

               種目に取り組むことで運動能力をさらに

               ことができる。

ポストゴールデンエイジ」 …骨格や筋肉の著しい発達が見られ、スピー

               ドやパワーが備わってくる。また、個人差

               の大きい時期でもある。

 

【 図1 】


 この時期は、コーディネーショントレーニングや先週オンラインプログラムで実施したスタビリティートレーニングが効果的と言われています。

 一般的に運動神経というものは、コーディネーション能力と関係しています。コーディネーション能力とは、自分の体の動きを調整する能力のことであり、鍛えることで運動に好作用をもたらします。また、「スキャモンの発達曲線」といわれるもので、どんな年代にどんな能力が発達するかを示すものがあります。(図1)それによると、神経系に次いで発達するのは、持久力、筋力とされています。ここでいう筋力とは、背骨を中心とした胴回りと骨盤周辺のお尻の筋肉を主に指します。これら体幹部の筋肉の質やバランスを向上させることで、ゴールデンエイジ期の子どもの運動能力を高めてくれます。

 将来、どんな輝きを見せられるかは、この時期にコーディネーショントレーニングやスタビリティートレーニング等を日々の生活に組み込めるかが重要だと言えます。コロナ禍にあり、部活やクラブチームでの練習が制限されていますが、今回取り上げたトレーニングは自宅やちょっとした空き時間・スペースでも行うことができるものが多いです。今後の競技人生をより有意義なものにするために、ぜひ実践していきましょう。


参考文献

木場克己.(2013).子供の運動能力が高まる体幹バランストレーニング.

東京都:マキノ出版

【オンラインプログラムの様子】

事務局 久野