2021年1月27日水曜日

フォーム(動き方・動かし方)

これまでタレント受講生の日誌を読みながら気になっていたので、今回は「フォーム」について書きます。多くのスポーツには良いフォームや理想の動き方というものが存在していると思います。もちろんひとりひとり体格や筋力も違うので全員に当てはまるものはそう多くはないですが、自分にとっての「良い動き」というものはあると思います。私自身、陸上競技を長くしていたので「効率の良い走り方」について考える機会が多くありました。正解にたどり着けたとは思いませんが、少しずついいものにはできていたのかなと思います。


理想とするフォームを身に付けるためにはどうすればいいのでしょうか。みなさんも理想とするフォームを身に付けるために、何度もくりかえし素振りやシュート練習を行ったり、動きに関わる筋力や柔軟性などを高めるトレーニングを行ったりしていると思います。


フォームを作り上げていく上では、ひとつの動きを分解して考えることが大切です。例えばピッチャーの「投げる」という動作ひとつでも、軸足はどこに置くのか、踏み出す足はどのような軌道で動かしてどのくらいのステップ幅にするのか、身体が前に進むタイミングはいつか、リリースのポイントは、逆の手の動かし方は、どう身体のひねりをつくるのかなど挙げるとキリがありません。これをただ一つの動きとして捉えると細かい動きに目がいかず、自分のどこに課題があるのかがわかりにくくなります。自分が上達させたい動きをまずは分解してみて、部位や場面ごとにどこに課題があるのか、何を改善すればよりよくなるのかなどについて考えましょう。


次に、分解したものをひとつの動きとして捉えることが大切です。前のものと真逆のように思われますが、運動は全身の連動で成り立っているので、分解して考えたものをひとつの動きとしてまた組み立てる必要があります。例えば指先や足先だけ意識してもうまく力は発揮できません。近年、長距離界ではフォアフットでの接地が話題となり、アスリートはもちろん市民ランナーでも意識している人は多くいます。しかし、「接地」というのは走るために全身を動かした「結果」であり、足先だけ意識してフォアフットにしても意味がなく、むしろけがにつながることもあります。


それぞれ自分の競技ではどんな「フォーム」があって、その理想の形はどんなものなのかを考えてみてください。そのフォームの作り方について「分解して、組み合わせる(連動させる)」ということを意識しながら「自分にとっての理想のフォーム」を追い求めていってください。


 タレント発掘事業では、現在、KidsがバレーボールにJr.はサッカーとハンドボールに取り組んでいます。Jr.3年生は前回コーディネーショントレーニングを行いました。どのスポーツをするときにでも身体の動かし方について考えながら取り組めると、少しずつでも自分の身体を思い通りに動かせるようになるのではないかと思います。


 


Jr.身体プログラム(サッカー)

 


中3プログラム(コーディネーショントレーニング)


事務局 柴田