2021年3月17日水曜日

ピーキング

 3月も中旬になり、新しい学年としてのスタートに期待と不安が入り混じる季節だと思います。今からシーズンに入る競技やすでに最終段階にかかっている競技などさまざまであると思いますが、振り返りや反省では試合やレースの結果だけでなく、その前の取り組みも含めて評価できれば良いのかなと思います。


 さて、ピーキングという言葉を聞いたことがあるでしょうか。レースや試合にピークを合わせる(コンディションを整える)ためのトレーニングです。試合を意識しながら、試合前に練習量を変化させる人も多くいるのではないでしょうか。


 ピーキングと同じように使われるテーパリングという言葉があります。練習量を次第に減らしていく(taper)ことによって疲労を抜いていく、また、調子を上げていくトレーニングです。私自身は陸上競技(長距離走)をしてきて、かなり意識してきたトレーニングでもあります。それ以外の種目でも疲労を残したまま試合でベストパフォーマンスをするのは難しいと思うので、疲労がたまっていると感じた時や調子が上がらない時にはテーパリングを試してみてください。


 テーパリングのおさえておくポイントとしては、①トレーニング量を減らす②トレーニング強度は落とさない③一定期間かける、の3点です。

 ①は疲労を抜いていくので当然といえば当然なのですが、大事な試合前に不安や焦りからトレーニングを重ねてしまうことが考えられます。意識的に普段の40~60%程度にトレーニング量を減らすことで調子を上向きにすることにつながります。

 ②はインターバルトレーニングを例に挙げると、設定ペースは落とさずに本数を半分にする、ということです。トレーニング強度は落とさない、と聞くと①と反対のことのように感じる人もいるかもしれませんが、量とともに強度まで落としてしまうと体力が低下していきます。また、試合で発揮する動きからも離れていきます。動きや感覚を身体に残したまま疲労を抜いていくことが大切です。

 ③については、1週間から10日かけて行う必要があるということです。試合前の3・4日前から取り組んでも調子は上がってきません。また、3週間以上かけると逆に体力は低下していきます。


 主に陸上競技からの視点でここまで書いてきましたが、球技などでもボールを使わず休んでしまうと感覚は失われていくと思います。いつも通りの練習メニューでそれぞれ時間や本数を半分程度に減らすことで、身体に感覚を残したままコンディションを整えていくことができます。


 このテーパリングを行うのはそれまでにトレーニングを十分に重ねられていることが前提です。またピーキングを行う際には心のピーキングも忘れずに行いましょう。知らず知らずのうちに心理的ストレスがかかっていても試合で十分な力は発揮されません。


 また、自分の状態(コンディション)を見ながらメニューを調整することも大切です。身体の状態は練習だけでなく、周囲からのストレス、睡眠、栄養などにも左右されます。最初の計画にこだわりすぎず、自分の身体の変化を感じ取りながら柔軟に練習メニューを組み立てて最高の状態で試合に臨めるようにしましょう。

 


1年間の振り返り(Kids)


 


コーディネーショントレーニング(Jr.)

事務局 柴田