6月19日(木)、渕上翔太選手(早稲田大2年)にインタビューをしてきました。7月4日(金)~6日(日)に行われる第109回日本陸上競技選手権大会に向けての気持ちや福岡TID時代の話を聞いてきました。
競技成績(陸上競技:400mH)
・第93回日本学生陸上競技対校選手権大会 優勝
・第21回U20アジア陸上競技選手権大会 優勝
TID修了後の進路
・豊前市立八屋中学校 → 東福岡高等学校 → 早稲田大学
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー日々の振り返り、課題の把握とその解決策を考えることで習慣化する。週に1回のプログラム以外の時間をどう使うかが大事。
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Q.まずは全日本インカレお疲れ様でした。昨年は、大学1年生で優勝したこともあり、プレッシャーも大きかったと思いますが、大会を終え、今の気持ちを率直に聞かせてください。
先頭で帰ってくるという強い気持ちでいたので、2位という結果はものすごく悔しいです。レースを振り返り、改善点も分析できているので、この悔しさを次戦の日本選手権にぶつけて、必ず世界選手権の出場権を獲得します。
Q.ぜひ有言実行してほしいと思います。その強い気持ちは昔から変わらない様に感じますが、タレントで学んだことで、現在活かされていることはありますか?
2つあります。1つが、日々振り返り自己分析できる力です。運動日誌では、目標設定や課題を把握し、どのように解決していくか考える力が身に付きました。今となっては習慣化され、競技生活に活かすことができています。
もう1つが、常に向上心をもち諦めず努力し続けることです。特に自宅課題は、記録で他のタレント生に絶対負けたくないという気持ちもありましたが、それよりも自分の記録を1回でも超えられるよう日々努力し続けたことで、何事にも諦めずに取り組めば必ず結果はついてくることを実感していました。何より週1回のプログラム以外の時間をどう使うかが大事なので、当時はがむしゃらに練習をしていました。実は、今でもボールを持つと背面ボールキャッチやジャグリングをしています。やってみると、未だに体が感覚を覚えているので、周りの仲間からは驚かれます(笑)。コーディネーション能力が高まり、体の使い方にも活かされていると思います。
与えられるだけなく、自ら掴みに行く姿勢が大事。タレントでしか学べないものがある。
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Q.タレントの頃、意識していたことはありますか?
とにかくプログラムに全力で取り組んでいました。自分の中では、プログラムを休むという概念がありませんでした。なぜなら、与えられるだけでなく自ら掴みに行く姿勢が大事だと思うし、タレントでしか学べないことがあるからです。体力的にきついときもありましたが、そのような時こそ自分自身を高められるチャンスだと思っていました。例えば、試験期間中などは、試験日は分かっているので計画的に学習を進め、プログラムへの移動中でも勉強をしていました。毎週送り迎えをしてくれていた両親には感謝の気持ちでいっぱいです。
Q.タレントだった頃と今の立場からみる景色はどう違いますか?
昔はまだ世界というものが遠い存在でしたが、昨年アジア陸上競技選手権大会を経験したことで、より世界というものが近づいてきたように感じます。思いは強く願えば叶うこと、そのために今何をすべきか考え、行動することが大切だと感じています。
Q.最後に、タレント現受講生にアドバイスをお願いします。
学んだこと1つ1つをしっかりと吸収してほしいと思います。プログラムでは、多くのことを学ぶと思います。その中には難しく、理解できないこともあるかもしれません。そこで「分からないこと」と決めつけて諦めるのではなく、自分なりの解釈でも考え続けてみてください。考える習慣は、これからの自分の競技にも、またそれ以外にも必ず活かすことができます。そして、何をするにしても“楽しむ”ことを忘れないでほしいです。これからも皆さんのことを応援しています!
まとめ
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私は渕上選手が小学校5・6年生のときに事務局として関わっていましたが、自分に厳しく常に向上心をもち、夢に向かって努力を惜しまない当時のまなざしと変わらない姿でした。5年前にタレント発掘事業を修了した渕上選手ですが、世界の舞台に立つことを考えて本気で勝負に挑もうとしている顔つき、真摯な受け答えなど、さらに成長した姿が見られました。話を聞いて、私自身もすごく刺激を受けました。現受講生の皆さんも、このインタビューから何かを感じ取ってもらいたいです。
7月4日(金)から始まる第109回日本陸上競技選手権大会には、多くの修了生が出場します。ぜひ皆さんで応援しましょう!
事務局スタッフ 馬渡