2015年4月17日金曜日

知的能力開発・育成プログラム「オリンピアン講話」

 4月11日(土)アクシオン福岡において「オリンピック・アスリートとしての経験談」というテーマのもと、講師に中野忍氏(公益社団法人日本カヌー連盟理事)を招き知的能力開発・育成プログラムを実施した。    
 中野氏は、大学からカヌー競技を始め、日本代表としてオリンピックに3大会連続出場された方である。講話の中では、目標達成のために計画した厳しいトレーニングを当たり前のように取り組んでいたことや自分自身をさらに高めていくために練習環境を積極的に変化させていったことについて話があった。特に、中野氏の「競技に対する意志の強さ」や「指導者の考えを受け入れる柔軟性」については、受講生の多くが強く感銘を受けていた。
 また、中野氏への質問の中では、受講生が中野氏の話を自分自身のことに置き換えて真剣に聞く姿が見られた。

■受講生からの質問
○大会前にイメージしていた事は?
常に計画を立て準備(練習)をしている為、大会前は自信をもって臨んでいた。
○海外の選手との体格の違いをカバーするには?
体格やパワーには限界がある。だから、海外選手と戦えるものとして技術(スキル)を高めることを考えていた。
○大会直前で怪我をしたとき諦めようとは考えなかった?
練習では、自分を限界まで追い込んでいた。今までの努力を無駄にしたくないという思いがあり「あきらめる」という選択肢はなかった。
○苦しい練習で手を抜くことはなかった?
周りを見ると同じように頑張っている選手がいたし、サポートしてくださる方々に申し訳がないという思いがあった。
○競技を辞めようと思ったことは?
ロンドンオリンピックを目指そうとする気持ちになるまで少し時間はかかった。しかし、その間もカヌーが好きで、練習を継続していたので辞めようという気持ちにはならなかった。
○競技選択する上で何が大切か?
 適性がなければ可能性が低くなる。しかし、選択した競技が好きでなければいくら能力があっても続かないと思う。時間をかけて自分自身でしっかりとした答えを出すべき。

 プログラムの最後に中野氏は、トップアスリートに必要なこととして次のように話された。「強い意志を持つことや努力し続けることはもちろん大事です。でも、一番大切なことは、常に何事に対しても全力で取り組むことだと思います。一生懸命頑張っている人は、周りの人が必ず力を貸してくれます。そのことが、さらに自分自身を大きく成長させてくれるはずです。だから、いつも全力で目の前のことに取り組んで欲しいと思います!」
 今回のプログラムを受けた受講生一人一人が、これまで以上に全力で全てのことに取り組み、多くの人たちに応援されるアスリートに成長今回することを期待する。